関節の痛み

関節の痛みとは

人の関節は、肘や膝、指、肩など、全部で68あると言われています。そもそも関節は、骨と骨とをつなぐ働きをするもので、これによって歩く、座る、物をつかむといったことができるようになります。この関節が痛むというケースは、外傷(打撲や捻挫)、使い過ぎによる炎症(腱鞘炎)、加齢によって関節が変形することによる痛みのほか、風邪やインフルエンザなど内科系の疾患で痛むこともあります。

整形外科領域で関節に症状がある場合、痛みのほかにも患部に腫れや熱が帯びていることもあります。そのため、原因を特定するためにX線撮影や血液・尿検査などをして診断をつけていきます。なお関節の痛みを訴えて来院される患者様によく見受けられる疾患は、以下の通りです。

関節の痛みでよく見受けられる疾患
変形性関節症、打撲・捻挫、痛風、膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎など)、無腐性壊死症 など

変形性関節症

変形性関節症とは、関節の軟骨や骨が主に加齢などを引き金にして、変性もしくは変形し、それによって軟骨が減少、さらにむき出しになった骨同士がすり減るなどして、痛みや機能障害がみられている状態が変形性関節症です。同疾患は、関節のある部位全てで起こり得る可能性があるわけですが、なかでも膝関節や股関節、脊椎(頚椎、腰椎)で発症しやすくなります。とくに股間や膝というのは、体重を支える役割もあるので、加齢以外にも関節(軟骨)が摩耗しやすいことがあります。

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、老化などによる膝関節の軟骨の減少を引き金として、関節炎や変形がみられ、膝の痛みと水が溜まるといった症状がみられる疾患で、50歳以上の女性(とくに肥満の方)にみられやすいのも特徴です。発症間もない時期では、立ち上がった際、歩き始めといった初動時に痛みが出る程度で、しばらくの間休むことで痛みは消えます。ただ病状が進行していくと、やがて正座や階段の昇降も難しくなっていきます。さらに進行すると関節液が膝に溜まるなどして腫脹が現れ、しまいには膝関節が変形することによるO脚がみられるようになります。

変形性股関節症

変形性股関節症も主に加齢をはじめ、肥満や重量の物を取り扱う作業をする方などの関節軟骨の減少をきっかけに股関節が変性し、関節破壊や変形が起きる病気(一次性股関節症)ですが、何らかの病気(寛骨臼形成不全、発育性股関節形成不全、大腿骨壊死症 など)によって続発することもあります(二次性股関節症)。これらによって、股関節の軟骨がすり減る、あるいは骨が変形するようになります。

主な症状は鼠径部などでみられる疼痛で、発症初期は運動を開始する際に起きます。病状が進行すると痛みは持続するようになって、股関節の可動域は制限されます(靴下を履く、しゃがむといったことが困難になる)。さらに進むと跛行や関節変形(変形によって脚長差が出るようになる)がみられるようになります。

関節の痛みの治療について

膝や股関節の変形性関節症の患者様で肥満の方は、これら関節の負担を減らせるように体重を減らしていきます。その環境を整えつつ、痛みの症状を抑える消炎鎮静剤の投与、こわばった関節の狭くなった可動域を改善させるリハビリテーション等を行っていきます。なお上記の治療だけでは、症状が改善しないようであれば、人工股関節置換術などの手術療法も検討していきます。

関節リウマチ

関節リウマチとは、関節に多発的な炎症を引き起こす慢性疾患で、炎症性の自己免疫疾患でもあります。関節の至るところで発症する可能性はありますが、よくみられる部位は、手や足の指、手首、肘、膝といった関節で、左右対称に腫脹が現れることが多く、疼痛、起床時(朝)の関節のこわばりのほか、炎症が続くことで骨が破壊され、関節が変形することもあります。また関節の症状以外にも微熱、倦怠感、リウマトイド結節、目に炎症(強膜炎、上強膜炎)、間質性肺炎などがみられる場合もあります。30~50代の女性に発症する方が多く見受けられます。

関節リウマチの治療について

関節リウマチが疑われる場合は、詳細な検査として、血液検査、画像検査などを行い、総合的に判断します。

治療が必要と診断されたら、関節の破壊を防ぐための関節の腫れや痛みを引き起こさせない状態(寛解)にしていくことを目的に治療を開始します。まず十分な休養と安静という環境を整えたうえで、薬物療法を中心に行っていきます。この場合、抗リウマチ薬(DMARD)やNSAIDsなどを使用していきます。また薬物療法のみで関節を動かさないと可動域が狭まるので、それを防ぐためのリハビリテーションも併せて行っていきます。

また上記の治療だけでは改善しない場合は、手術療法(人工関節置換術 など)が検討されます。

診療科目
整形外科、リハビリテーション科
住所
東京都港区六本木6-5-20
アクセス
大江戸線「六本木駅」3番出口徒歩3分
日比谷線「六本木駅」1番出口徒歩3分
メール
info@nishiyama-seikei.clinic
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土曜は第1・3・5週のみ診療。第1・5は西山、第3は那須(第2・4週は休診)
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診療時間
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