痛みの注射

痛みの注射とは

痛みは誰にとってもつらいものです。ですが痛みは体で発生した異常を知らせてくれる大切な警報システムなので、人体にとっては不可欠な現象です。ただ、夜眠れないような激痛や日常生活に支障の出る痛みは、もはや苦痛でしかありません。
痛みの完全な消失にこだわると、痛みの残存が不安や治療への不満を感じさせます。
また痛みの状態をそのまま続けていると、うつ状態や引きこもりがちになり、筋力が衰え、さらなる痛みの増強や遷延をまねき、脳に痛みの回路が出現し、痛みの改善が損なわれたり、自律神経のバランスは崩れていき、交感神経の緊張が強くなっていきます。これによって至るところで血液の循環が悪くなっていくのですが、これが新たな発痛物質を溜め込んでしまい、強い痛みや新たな痛みを引き起こす、痛みの悪循環が形成されてしまいます。
このようになってしまうと、まず身体的・精神的な苦痛を取り除く必要があります。これを痛みの治療というわけですが、当院では痛みを除去する治療法として、各種の痛みの注射を行っています。
日本整形外科学会では2010年頃を境に治療戦略は「痛みの完全な消失」から「QOL(生活の質)・ADL(日常生活動作)の改善」が痛みの治療目標となって来ています。

神経ブロック注射

神経ブロック注射とは、神経ブロック注射は、使用薬剤である局所麻酔薬を神経あるいは神経の周囲に注射によって注入していくことで、痛みを失くしていく治療になります(痛みの原因を完治させる治療ではありません)。メカニズムとしては、神経に麻酔薬が浸透すると、神経における痛覚の伝導を遮断するようになって、鎮痛作用が働くという流れになります。そして痛みが緩和されるようになると、血流も改善されていき、こわばっていた筋肉もほぐれていくようになっていきます。なお、神経ブロック注射は、痛みの状態や注射する部位などによって、種類が異なります。神経ブロック注射の種類は次の通りです。

硬膜外ブロック注射

主に腰部や仙骨部の脊髄を覆っている硬膜の外腔から局所麻酔薬を注入していき、神経根や神経節などの痛覚の伝導を幅広く遮断していきます。適応する疾患は、急性腰痛(ぎっくり腰)、坐骨神経痛、頭部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなどです。

神経根ブロック

神経根は脊髄神経の根元の部分のことでそこに局所麻酔薬を注射することにより痛みを脳に伝達する神経の動きを遮断します。痛みの元になっている神経に直接注射をするためブロック注射治療の中で最も効果が期待できます。

後頭神経ブロック

後頭部を中心とする頭痛に対する治療法です。後頭神経と言う神経に局所麻酔薬を注入していき、神経根や神経節などの痛覚の伝導を幅広く遮断していきます。

肩甲上神経ブロック

頸部から肩甲骨周囲にかけての痛みに対する治療法です。肩甲上神経に局所麻酔薬を注入していき、神経根や神経節などの痛覚の伝導を幅広く遮断していきます。

腕神経叢ブロック

腕や手指の全体の痛みやしびれの原因となっている頚椎神経の集合神経に、局所麻酔薬を注入していき、神経根や神経節などの痛覚の伝導を幅広く遮断していきます。

トリガーポイント注射

肩こりや腰痛に対して局所麻酔薬や消炎鎮痛剤を疼痛部位にピンポイントで局所麻酔薬を注入していき、局所の痛みやコリを改善させます。

点滴・静脈注射療法

激しい上肢下肢の痛みやしびれ、また、頸部痛や腰痛に対して、鎮痛消炎剤や血流改善薬、ステロイド剤を血管の中に投与することにより症状を和らげます。 また、薬剤を静脈内投与のために、全身性に速やかな効果が期待できます

診療科目
整形外科、リハビリテーション科
住所
東京都港区六本木6-5-20
アクセス
大江戸線「六本木駅」3番出口徒歩3分
日比谷線「六本木駅」1番出口徒歩3分
メール
info@nishiyama-seikei.clinic
:土曜午前は10:00~13:00(受付12:30まで)予約外来
土曜は第1・3・5週のみ診療。第3は那須・西山の2診(第2・4週は休診)
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受付は30分前までにお願いします。
診療時間 日祝
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