首こり・肩こり・腰痛とは
整形外科を受診される患者様で、多くの方が訴える症状というのが、首こり、肩こり、腰痛です。このような痛みやこりなどで悩まれている方は、一度当院をご受診ください。
首こり、首の痛み
首がこる、あるいは痛みがあるという場合、整形外科領域でみられる頸肩部中心のこりや痛みであれば、肩こり(肩関節周囲炎)、頸椎椎間板症、頸椎椎間関節症などが考えられます。また頸肩部だけでなく腕などにもしびれがある場合は、頸椎椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症、胸郭出口症候群といった病気の可能性も考えられます。
肩こり、肩の痛み
また肩こりや肩の痛みを訴えられている場合、肩まわりの筋肉や靭帯が障害を受けていることによる痛みが多いと言われています。この場合、整形外科領域であれば、加齢などによる筋力の低下などによって引き起こされる肩関節周囲炎(五十肩、肩こり)をはじめ、腱板炎、腱板断裂(損傷)、変形性肩関節症、肩峰下滑液包炎といった疾患、また靭帯や腱の損傷、骨折や脱臼などの外傷の可能性なども考えられます。
腰痛
腰痛は日本人の7割近くが経験したことがあるという症状です。この場合、急性と慢性に分けられます。なお急性とは4~8週間程度で治まる腰痛で、ぎっくり腰はこれに当たります(急性の腰痛が慢性に移行することもあります)。また3ヵ月以上腰痛が続いていると慢性腰痛と診断されます。
なお腰痛を訴えている方の中で原因がはっきりしている場合を特異的腰痛というのですが、腰痛の診断は特異的腰痛と非特異的腰痛の鑑別にあります。要は腰痛の原因特定が肝心なのですが、古い論文では15%程度しか原因が確定できず(原因としては椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折などが挙げられています。)残りの85%程度の方が原因不明の非特異的腰痛であるとされてきましたが、最近の論文では整形外科専門医が診断することにより、原因不明といわれた腰痛の80%は原因確定ができるとされています。なおぎっくり腰は非特異的な急性腰痛となるわけですが、よほど間違った初期治療をしない限りは、短期間で痛みが解消するようになります。ただし、一度発症してしまうと繰り返してしまうという特徴があります。
いずれにしましても整形外科領域での腰痛では、椎間板、椎間関節、腰椎を支える筋肉もしくは、複合的にこれらが痛むようになって腰痛が起きることが大半です。しかし、レッドフラッグと呼ばれる生命危機に直結するような危険な腰痛も隠れています。また、発症初期から日常生活に支障をきたすほどの激しい腰痛が持続している場合は、(国の指定になりました)難病認定されている強直性脊椎炎の可能性もあります。腰痛が日常生活に支障をきたすようであれば一度ご受診されるようにしてください。
首こり・肩こり・腰痛治療について
痛みやこりというのは、体の異常を知らせるサインでもありますので、その中には重篤な疾患が隠れていることもあります。気になる場合は一度当院をご受診ください。診察では、問診、身体所見(視診、触診 など)を行い、必要があれば身体診察(徒手検査、神経学的検査、関節可動域測定 など)、画像検査(X線撮影、超音波検査、CT、MRI など)、生体検査(関節鏡検査、骨密度検査 など)、検体検査(血液・尿検査、関節液検査 など)等によって診断をつけていきます。
診断が確定すると痛みの原因とされる治療を行っていきますが、痛みから安静状態をずっと続けていくと筋力の低下や関節可動域が狭窄するようになることもあるので併せて動かせる範囲だけでもリハビリテーションを行う必要もあります。また肩こりや腰痛というのは、血行不良で起きることもあります。この場合、運動不足や偏食など栄養の偏りが引き金となっていることもあります。そのため、日常生活でのアドバイスとして、日頃の食事の見直し、運動を習慣づけるよう肩こりや腰痛の対策となる体操の仕方など個々の患者様にあった運動メニュー、体の負担を軽減させるためのダイエット方法といったことも提案いたします。
また、当院には肩こりや腰痛で悩む患者様を数多く診察してきた脊椎指導医および専門医の認可をもつ医師がおりますが、保険診療であれば、その範囲内で施術・治療となります。例えば、もう少し時間をかけたマッサージが受けられると痛みやこりが解消しそうという場合は、保険診療の対象外とはなりますが、痛みの注射を併用した施術も対応も可能です。ご希望の方は、お気軽にご相談ください。